八代情報-無料情報誌NAINAI-ナイナイ

「日本一の産地を未来へ」

「八代の畳の物語」がパワーアップし「日本初の畳現代史」として一冊の本に結実

蚊帳の中で寝るワクワク、寝転べばヒンヤリとした畳…。昔の夏休みの思い出に必ずと言っていいほど登場する「畳」。『日本の未来は畳が拓く/小島尚貴著』は、畳(さらに原料のい草)のことが「これでもか!」というほど詳しく分かる本。頁をめくれば、畳表・い草の生産日本一である八代平野の歴史、そこで懸命に栽培から製織(せいしょく=い草を畳表に織り上げること)まで行う「い草農家」と和空間をプロデュースする全国の「畳店職人」の連携ほか、熊本県人なのに知らなかった!という事実のオンパレード。中国産のい草が産地を脅かすようになった理由など衝撃的な内容も含まれ、日本文化を足元から千年にわたり支え続けてきた畳・い草文化の変遷を理解する上で最高の教科書かも。著者(元経済誌の記者で貿易実務に精通)は県フードバレーの海外流通アドバイザーとして畳とい草に出会い「畳を知れば、日本が変わる」と確信したとか。産地を守り後世へ残すために私達はどうすればいいのか、という示唆に富む“産地愛”に満ちた一冊。ご興味ある方はAmazonにて検索を。